彼女には定住する場所はない。あるのはただ、自分が通ってきた道筋だけだった。街の隙間で落ち着ける場所を、彼女は記録し続けている。路地裏の屋根、貸し小屋、友人の家のベランダ。これこそが彼女が少しずつ街全体を家へと変えている、素晴らしい証拠なのだ。
自我の法則