その場に立ち、心を整え、深く息を吸い込む。照明は、顔から足元へと落ちていく。アイドルにとって、こんなステージはもう慣れたもの。今、ひとすじの光が踊っている。空っぽの舞台が、まるで呼びかけてくるかのようだ。もう準備はいらない。あとは一歩、踏み出すだけ。
夜中に逃げ出して